受験勉強で一番大切なのは学力ではない|広島市 家庭教師の本田

2018/9/5

受験勉強で一番大切なのは学力ではない

 今となってはずいぶん前のことですが、推薦入試半年前に小論、国語が苦手ということでやってきた高3の女子生徒があります。 話を聞くと、関西学院大学の一般推薦志望なので、小論を教えてほしいとのこと、けれどもニュースはほとんど見ないので時事用語はわからず、漢字も苦手、本も読まないと、相当厳しい状況にありました。 幸いなことに、やる気だけはあり、クラブの副部長として、後輩の面倒をみる責任感の強い生徒でした。

 最初、小論によく出題されるジャンルの基礎知識を身につけていくと同時に、 小論の組み立て方、書き方を習得していきました。 時間的に余裕がないので、小論の組み立ては、序論・本論・結論などでなく、これまで入試で一番効果があったオリジナルの型に限定し、それに習熟することをめざしました。 2-3ヶ月、小論指導に全力を傾注しているうち、関学の推薦は小論が必要な学部から英国面接で合否が決まる学部に急遽変更になりました。

 英語は得意と言ってはいたのですが、指導してみると、なかなか点が取れません。 国語は長文の論述が必要で、これもなかなか厳しい……。

 本人の強い意志だけを頼りに、夏休みいっぱい、不合格だった時のため、他大学の小論対策を並行して行いつつ、大学の傾向に合った予想問題を作成し、解答しては添削する日々を繰り返しました。 国語の要約、英語の論述をしつこいくらいに反復し、出題傾向に慣れてきた10月、ついに推薦入試の第一次選考が行われました。

 国語の要約、英語の論述にしぼったトレーニングをしてきたので、入試はとても難しかったというものの、この一次選考に何とか合格!残るは倍率2倍強の面接のみとなりました。

 胸をなで下ろし、ふと訊いてみると、手伝って作成した大学の自己推薦書に、学校の先生がコピーライターを目指すと書いておけというので、本人はその気がないのに、コピーライターの一文を書き加えたとのこと。 コピーライターの仕事の内容を全く知らないので、このままではまずいと、慌ててあるコピーライターの書いた本を紹介し、読んでおくように伝えました。

 やがて、推薦の面接が行われ、案に違わずコピーライターについて訊かれたそうです。 読んだ本を思い出し、これには答えることができたというものの、全体に面接に失敗、受験会場の外で待っていたお母さんに会ったとたん、泣きだしてしまったそうです。

 気を取り直し、第2志望校の小論対策に明け暮れていたある日、第1志望校から合格の朗報が届きました。 今度は本人がうれし泣きしたそうです。

 この生徒の場合、確かに、国語力や論述力は相当弱かったものの、それを補う強い意志力があり、遅々とした歩みではあったものの、やるべきことをやり抜いた結果、栄冠に辿りついたのだと思います。 教える私も、この一連の指導を通じ、現在の学力だけで受験を判断してはならないことを驚きとともに学びました。

家庭教師の本田

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